光量子プロセス工学寄附講座
Photon Processing Enginnering
本講座では自由電子レーザー(FEL)を用いた新規光量子プロセスの自由研究を行います。FELはその波長の広帯域可変性・操作性・独自性により、未踏の学術・研究領域を探求する「夢のレーザー」としての活躍が期待されています。自由電子レーザー研究施設(国内初の利用研究施設:平成12年度新設)において、生体・バイオ分野を中心とした幅広い研究を進めます。
主要研究テーマ
FEL生体相互作用
FELと生体との相互作用は未知な研究領域です。光量子プロセスに必須の3つの生体相互作用、即ち光化学・光熱・光衝撃作用について、生体組織・細胞・DNAレベルで探求します。
コレステロールの選択的除去
動脈硬化の主要物質であるコレステロールエステルに、特定分子の伸縮振動モードに同調させたFELを照射し、正常血管を傷つけずに除去するための方法を開発します。
虫歯予防のための歯表面改質
歯の主要成分であるハイドロキシアパタイト中のリン酸イオン基にFELを照射し、象牙質など結晶性の低い部分をエナメル化させることにより、虫歯予防を図ります。
衝撃波を用いた遺伝子導入
細胞膜等の赤外吸収に共鳴する波長のFELにより励起される衝撃反応を利用し、所望の遺伝子を対象となる生体膜へ低侵襲的に透過させる新しい方法に取り組みます。
高効率生体分子構造解析
ポストゲノムの重要課題であるタンパク質の構造・機能情報解析の基礎技術開発にむけ、FELによる選択的生体分子の切断法の開拓を進め、酵素や化学的手法によらない次世代の物理的切断法の研究を行います。
さらに詳しく知りたい方は
光量子プロセス工学寄附講座のホームページ
へどうぞ