量子デバイス工学講座
Quantum Device Engineering
「エレクトロニクス産業の米」と言われている集積回路の関連技術に関して、物性物理面から最先端情報処理集積回路の開発まで、広範囲な領域の研究を行っています。具体的には、量子効果を取り入れたデバイスの提案、極薄膜酸化膜の長期信頼性、シリコン集積回路を作製するためのプロセス技術の研究開発、次世代集積回路(プロセッサ、A/Dコンバータ)の設計などに取り組んでいます。なお、コンピュータを駆使した測定、設計、シミュレーションを取り入れた研究を進めていますが、コンピュータの嫌いな人向きの研究テーマもあります。
主要研究テーマ
単電子デバイスの物理とその電子回路への応用
素子の寸法をnm(10-6mmの単位)程度にまで小さくすると全く新しい量子現象が見られます。その現象1つであるクーロン閉塞(たった一個の電子の有無で、素子の電流が遮断・導通できる現象)を応用した単電子デバイスの提案をおこなっています。
極薄シリコン酸化膜の信頼性
MOS素子を長時間高電界中で動作させると、デバイスの特性が劣化したりゲート絶縁膜が破壊します。しかし,その実体はまだ分かっていません。そこで、第一原理ソフトを用いてその酸化膜破壊の現象を原子レベルから明らかにします。
精密制御ドーピング技術と赤外線エリプソメータによるキャリア分布測定
イオン注入によって導入した不純物原子が低温熱処理の過程で異常な振る舞いをするメカニズムを解明します。また、半導体中のキャリア分布を赤外線エリプソメータで非破壊・非接触測定の開発もおこなっています。
設計CADを用いた集積回路の設計とその評価
LSIの設計CADシステムを使って、新しいアーキテクチャに基づくディジタル集積回路やアナログ集積回路を設計しています。今後は、デバイス構造面・レイアウト面から高速・低消費電力回路の開発を進めます。
良いアイディアが出たら じっくり考え 確実に“もの”にする研究室です
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