2018年3月7-28日

PIKUZ先生 イタリア・ロシア出張

PIKUZ特任准教授がロシア科学アカデミー・ 高温共同研究所とイタリア新技術エネルギー環境局(ENEA)を訪問されました。

以下、PIKUZ先生からの報告になります。
March 7-28, 2018. A long business trip to Moscow (Russia) and to ENEA, Frascati (Italy). Seminar at Joint Institute for High Temperature of RAS, visit to laboratory with equipment for characterization X-ray optics and the Leica confocal microscope with fluorescence mode (a bit different compare to our Nikon microscope), many interesting discussion about joint work. Experimental run at ABC facility at ENEA (100 J, two counter-propagation beams, 3 ns). With one beam the x-ray spectroscopy of high Z material (Yttrium) plasma and microscopy of living cells in the water window spectral range have been carried. Useful discussions with group of Dr. R.-M. Montereali, world wide specialist on investigation and application of LiF thin films for imaging. And couple of cultural invents.

2018年3月25-29日

オーストラリア ANU・SWINへの訪問

尾崎准教授、松岡特任准教授、B4寒河江君がオーストラリアを訪問しました。
キャンベラのオーストラリア国立大学(ANU)、メルボルンのスウィンバーン工科大学(SWIN)への訪問は短いながらも充実したものとなったようです。

  以下、松岡先生と寒河江君からの報告になります。
松岡先生より     キャンベラのオーストラリア国立大学ではAndrei Rode教授とEugene Gamaly教授、 ポスドクのLachlan Smillie博士、博士課程のSebastian Lavin Varelaさんとお会いしました。
ANUでは100 nJ という極めて小さいレーザーエネルギーで木星中心内部の圧力を超える 1億気圧の圧力で温度10万度の高エネルギー密度状態を 1μm直径以下の微小な領域で作っています。 この方法を「微小爆発」と呼んでいます。
物質(例えばサファイア)をこのような高エネルギー密度状態にすると、 すべての原子がばらばらになり、結晶構造がなくなります。こうすることで、 これまでの方法では作れなかった結晶構造をつくることができるようになります。また、使用している レーザーがフェムト秒(1京分の1秒)ときわめて短く、大きさも小さいので、 物質は急激に冷却され、特異な結晶構造をもった物質が残存することが実験で分かっています。
理論予測によると、いくつかの物質では、太陽電池の効率を上げたり、超電導を示す物質ができる など応用面でも興味のある研究です。
実験装置の写真を見てわかるように、卓上の小さな装置(50cmくらいの大きさ)で木星中心の圧力を 超えることができることを想像するとき、人間の想像力のすごさを実感し、物理って面白いと松岡は思います。
研究の議論は極めてエキサイティングかつ効率的で、次々にアイデアが生まれていました。 まだ構想段階ですが、結果が楽しみです。


     写真、順に Rode教授の説明を受ける尾崎先生と寒河江君。
        1億気圧を作ることができる実験装置。市販の顕微鏡を改造して使用しているのことで、驚くべき小ささです。
        打ち合わせが終わって、エントランスで一休み。


ANU訪問後、キャンベラからメルボルンに移動し、ANUの共同研究者で、「微小爆発」実験を最初にやったパイオニアのスウィンバーン工科大学のSaulius Juodkazis教授の研究室を訪問しました。
パルス幅がフェムト秒のレーザーを用いた3次元プリンタによる光学素子の創造を行っている研究者です。
Juodkazis 教授のプレゼンは圧倒的で、微細加工によるマイクロデバイスの未来が素晴らしいものになることを示しており、共同実験の議論では極めて具体的かつ効率的でした。
ちなみに、Juodkazis 教授は徳島大学、北海道大学で研究をなさっていたとのことです。最初の「微小爆発」実験は日本で行ったとか。
欧州XFELの訪問でも感じましたことですが、豪州のRode 教授、Juodkazis 教授、皆さん本当に楽しく研究をなさっていました。食事の時でも普通に実験のセットアップや理論計算など研究の話を楽しそうにしていて刺激を受けました。
研究が人生の一部になっている人たちだと思います。もちろん! 食事中は研究以外の話もしています。


     写真、順に  エントランス、ラボの説明をするJuodkazis 教授、尾崎先生による阪大の研究紹介

寒河江君より    オーストラリアの、Australian National UniversityとSwinburne University Of Technologyを尾崎准教授、松岡准教授と訪問しました。X線自由電子レーザーを用いて微小爆発から新構造物質凍結までの時間進展を直接観察するというテーマを実現するために、様々な議論が行われました。Australian National Universityに在籍するGamaly教授とRode教授、Swinburne University Of TechnologyのJuodkazis 教授は微小爆発実験のエキスパートであり、自分では思いつくこともできなかったアイデアがたくさん出て面白い議論ができました。特に、ガウシアンビームで微小爆発を起こすのではなく、あえてベッセルビームを使って細長い微小爆発を起こすという発想が素晴らしかったです。早く実験をしたいという思いに駆られました。英語でプレゼンを行うことは初めての経験でしたが、自分の拙い英語にも真剣に耳を傾けて質問してきてくれたことがとてもうれしかったです。
また、オーストラリアは自然豊かな国で、コアラやカンガルーを始めとした動物が野生のまま保護されている地域もあり、そこも見に行きました。研究だけでなく、文化や生活も学べて非常に有意義な経験ができました。


     写真、順に  大学すぐ近くのカフェでランチタイム、コアラとカンガルー@タイドビンビーラ自然保護区にて

2018年3月22-25日

物理学会@東京理科大

東京理科大学野田キャンパスにて物理学会第73回年次大会が開催されました。
兒玉研からは先生方に加え、D1福田君・矢野君、M1陳君、B4谷沢君が参加しました。

以下、谷沢君からの会議報告になります。
東京理科大で開催された物理学会 第73回年次大会に参加しました. 今回, 僕は初の学会参加 & 発表でした. 発表では, 他分野の方から貴重な質問やご意見をいただきました. 今後の検討課題としていきたいと思います. また, 物理学会では非常に幅広い領域の発表が行われており, 普段なかなか聞けないような分野についても学べ, とても有意義でした.


<発表タイトル>
Alexei Zhidkov
  "Laser-triggered discharges for high energy electron laser wake-field acceleratio"
細貝知直
  "2パルス駆動ステージングレーザー航跡場加速の研究現状"
末田敬一
  "大電荷電子ビーム発生のための高出力数サイクルレーザーシステムの開発"
荻野純平
  "GeV 級電子発生を目指したレーザー航跡場電子加速プラットホーム開発"
酒井泰雄
  "レーザー航跡場加速のための放電生成プラズマを用いた光導波路の開発"
福田琢也
  "高強度超短パルスレーザーを用いた高出力テラヘルツ電磁波放射"
矢野将寛
  "超高強度レーザーとアンダーデンスプラズマの相互作用による電子加速"
谷沢優介
  "パルスソレノイドを用いたレーザー航跡場電子ビーム入射機の安定化に関する研究"
陳博順
  "高強度レーザーのプレパルスがレーザー航跡場加速に与える効果について"

2018年3月22-23日

CMRC研究会 開催

大阪大学と高エネルギー加速器研究機構(KEK)による合同研究会22日、が行われました。
CMRC研究会
  「P-V-T-dε/dT構造物性:衝撃圧縮実験@SACLA/PF-AR」
      ~パワーレーザー超高圧研究では何が見えているか~

火薬銃やレーザーによる動的圧縮法を用いた高圧物性研究について、活発な議論が行われました。


発表の様子:真下先生 (熊大・パルスパワー研)と尾崎先生、集合写真:懇親会会場・おとと前で

<発表タイトル>
尾崎典雅
  "レーザー超高圧実験および超高圧データ"
奥地拓生
  "単結晶フォルステライトで見出された超高速構造変化の可能性"
丹下慶範
  "多結晶試料と SACLA-XRD による衝撃圧縮過程直接観察"
宮西宏併
  "NEDO 高輝度・高効率次世代レーザー技術開発プロジェクトにおける取り組み"
片桐健登
  "層状物質の超高速圧縮と構造変化"

2018年3月22日

2017年度 卒業式・謝恩会

大阪城ホールにて平成29年度 大阪大学卒豪式・大学院学位授与式 が開催されました。
兒玉研からは竹内君(学部卒)、上野・硲君(大学院卒)が新社会人となります。
上村・寒河江・谷沢・真木・福井君は4月から大学院生となります。

                                   それぞれ新たな場所で活躍されるのを期待しています!

左:学部卒業生 (左から谷沢・上村・福井・兒玉先生・寒河江・真木・森岡) 右:修士卒業生 (細貝先生・硲・上野・兒玉先生)

クラス幹事として命を受ける硲君

2018年3月18-20日

松岡先生 ドイツ・欧州自由電子レーザー 訪問

松岡先生がドイツ・ハンブルクの European XFEL(欧州X線自由電子レーザー)施設を
訪問されました。



写真は、建設が進む欧州自由電子レーザー施設 HEDS Instruments の実験チャンバーと
同施設のビームラインサイエンティストの中堤基彰博士です。
兒玉研の卒業生で、現在は阪大・先導的学際研究機構光量子科学部門にも席を置きつつ European XFEL を本務先として研究しておられます。

正面玄関をところに建設計画に参加した欧州の国々の国旗を示すモニュメントがあるのですが、
英国がありません。英国出身の職員に聞いたところ、今準備中で、理由は英国のペーパーワークが 遅れたからだという説明を受けたそうです。
          提出物の締切は   守りましょう!

2018年3月5-9日

会議報告:アメリカ物理学会@ロサンゼルス

3月5日から9日にかけてアメリカのロサンゼルスで開催された APS March Meeting 2018
尾崎准教授、M2の片桐君が参加してきました。

以下、片桐君からの会議報告になります。
"Phase transition as a relaxation from shear stress in uniaxial compression"というタイトルで発表を
行いました。レーザー衝撃圧縮下の相転移に関する内容で、発表後には多くの方から質問を頂けたので、
ある程度は興味を持ってもらえたのではないかと思います。研究の内容は勿論、発表の仕方などに学ぶところが
多かった1週間でした。今後の研究生活に活かします。


会議会場(左)、会場前にあったスタジアム(Lakers本拠地)でバスケの試合を観戦(右)

<発表タイトル>
片桐健登
  "Phase transition as a relaxation from shear stress in uniaxial compression"    

2018年3月17-20日

会議報告:応用物理学会@早稲田大学

尾崎典雅准教授が3月17日から20日の会期で早稲田大学にて開催された
第65回応用物理学会 春季学術講演会に参加されました。
光・フォトニクス「レーザープロセッシング」分科企画シンポジウムでの招待講演です。
会期中はいいお天気で早稲田大学では桜が咲いていたとの事です。
桜の写真は 応用物理学会 facebook より

<発表タイトル>
尾崎典雅
  "高強度レーザー衝撃圧縮を用いた物質改変とそのメカニズム"    

2018年2月26日

追い出しコンパ

卒論発表・修論発表を無事に終えて、追い出しコンパを行いました。
兒玉先生からは「夢と希望だけではなく、ビジョンと目標を持つ事が大切」との言葉を頂きました。
最後に新社会人になる硲君・上野君・竹内君に記念品が渡されました。

2018年2月23日

宇宙ショック実験 開始

レーザー研にて宇宙ショック実験が始まりました。
フランスから、Dr. Michel KOENIG(LUILI)、Dr. Claire MICHAUT(パリ天文台)、 Dr. Bruno ALBERTAZZI(LUILI)、Dr. Erik LEFEVRE(LUILI)、と、 LULIのドクターコース学生のMr. Gabriel RIGON・Mr.Thibault MICHELらが 来日し、実験に加わっています。
外国からの参加者がほとんどの中、B4福井君が奮闘中です。

2018年2月20日

レーザー研究 に記事掲載

レーザー学会誌・レーザー研究 「特集号:光周波数コム光源デバイスの多様化」に兒玉先生執筆によるレーザー研の紹介記事が掲載されました。

"未来へ向かって、大阪大学レーザー科学研究所" 兒玉了祐 (Rev. Laser Eng., 46(2), 106-107)

2018年2月1日

Physics of Plasmas に論文掲載

Pathakさん筆頭著者の論文が Physics of Plasmas  に掲載されました。  

"Online optical control of the self-injection processes in Laser Wakefield Acceleration (LWFA) the key phenomena. Chirped laser pulses is shown to be a potential candidate for precise tuning of the self-injection of electrons, accelerated bunch charge and energy gain of the electrons. This makes them very suitable for future staging LWFA experiments. In addition, it is also found that the chirped laser pulses may be useful for spatial characterization of the plasma density profile, and also for tracking the laser pulse intensity evolution in underdense plasma".

以上Pathakさんより   

"Spectral effects in the propagation of chirped laser pulses in uniform underdense plasma"  
Phys. Plasmas 25(1), 013119_1-11 (2018.1)  
       Naveen Pathak, Alexei Zhidkov, Tomonao Hosokai, and Ryosuke Kodama  
                                                                                             下線:兒玉研メンバー

2018年1月31日

東工大・西山先生 来研

東京工業大学 科学技術創成研究院 の西山宣正先生が共同研究用の試料を持って訪問して下さいました。


正しくは、試料とお土産の"ありあけ 横濱ハーバー"を持って…です。

2018年1月24-26日

会議報告:レーザー学会@みやこめっせ

京都市勧業館みやこめっせで開催されたレーザー学会学術講演会第38回年次大会に兒玉先生・尾崎先生・細貝先生とM1の片桐君が参加しました。 
以下、片桐君からの会議報告になります。

京都で開催された第38回レーザー学会学術講演会に参加しました。本会はレーザーに関するあらゆる分野の研究が発表される大規模な学会です。企業からの発表も多くあり、産学連携の機運の高まりを感じさせる内容でした。また、高エネルギー密度のセッションにて高強度レーザーを用いた衝撃圧縮に関する口頭発表を行い、異なる分野の方から質問や意見を聞く貴重な機会となりました。

<発表タイトル>
細貝知直
  "2ビーム駆動ステージングレーザー航跡場加速の現状"
片桐健登
  "XFELその場観察による高配向性グラファイトの一軸弾性下圧縮と相転移"

また、兒玉先生はシンポジウム「ハイパワーレーザーによる高エネルギー密度科学の進展」を取りまとめられ、"高エネルギー密度科学の未来像を概観し,それを支えるレーザー技術の最新動向の報告から,今後の開発指針を議論する"というシンポジウムの趣意説明をされました。  

2018年1月23日

会議報告:光拠点シンポジウム@京都大学

第10回 文部科学省「最先端の光の創成を目指したネットワーク研究拠点プログラム」シンポジウム
に兒玉先生はじめ研究室メンバーが参加しました。   
参加したD1矢野は、"研究の方向性や、研究者としての生き方について議論ができて、良かった" との事です。

<発表タイトル>
兒玉了祐
  "光ネットワーク拠点からの研究成果報告「C-Phostからの研究成果報告」"
尾崎 典雅
  "高エネルギー密度物質材料科学 ―惑星深部からレーザー加工応用まで"
細貝 知直
  "安定なGeV級レーザー加速器の開発"
末田 敬一
  "高エネルギー密度状態実現のための高出力レーザーの開発安定なGeV級レーザー加速器の開発"
金 展
  "Intense THz Generation by Laser-plasma Interaction"
大塚 崇光
  "多段レーザー航跡場加速のためのレーザー加速統合プラットホーム開発"
矢野 将寛
  "マルチPW級レーザーパルスとアンダーデンスプラズマの相互作用"

2018年1月10日

年始報告会

兒玉研究室 年始報告会を行いました。   
2017年の研究活動内容報告を行い、2018年の研究活動のスタートとしました。
 

2018年1月1日

謹賀新年:明けましておめでとうございます

  
    
「長楽萬年」楽しいことが、久しく限りなく続くような年となりますよう。

2017年12月26日

レーザー研 2017 年末発表会

レーザー科学研究所にて年末発表会が行われました。
兒玉研究室(PPDグループ)もポスター発表を行いました。以下、B4の谷沢君からの報告です。

レーザー研の年末発表会では, 各グループの非常に多岐にわたるレーザーの研究について知ることができました(事務部の阪大個人情報流出の調査報告なんてのもありましたが…). 多くの方が丁寧に説明してくださり, 自分たちの研究以外を学べる非常に有意義な時間でした.
 

2017年12月21日

大掃除&忘年会

大掃除の後、梅田にて忘年会を行いました。
研究室の皆さん、真木大掃除監督、向井啓一郎忘年会監事、お疲れ様でした!
 

2017年12月20日

CHILI2017@イスラエル 参加報告

PIKUZ特任准教授がイスラエルとイタリアに出張に行かれました。
以下、PIKUZ先生からの会議報告です。

In December I visited Israel. It was the time just after USA President D. Trump decelerate that USA Embassy will be moved to Jerusalem and some political tensions occur. Unexpectedly, not in Ben Gurion airport, not in Tel Aviv and around areas I have found any signs of danger. The downtown of Tel Aviv is under huge development: new sky scribes, new roads, new parks are under construction. Seaside area is very attractive. The weather was wonderful with ~25 degrees at day and ~20 degrees at night.
During December 11-14 I attended Conference on High Intensity Lasers and attosecond science. The abbreviation is CHILI and logo is
This Conference on really about “hot” matter. Many high top level talks were presented at confer ence, including talks about present status and perspectives of ICF experiment at NIF (M. Rosen, LLNL), new results on laser ion acceleration (J. Meyer-ter-Vehn, MPQ), controlled deuterium sheath acceleration (D. Neely, RAL), applications of betatron radiation driven by laser-wakefield accelerators (F. Albert, LLNL) and many others.
I was invited to give the talk “X-ray radiation properties of plasma under interaction of femtosecond laser pulses with intensities ~ 1022 W/cm2” in memoriam of Prof. Anatoly Faenov. It was my honor to give this talk and very difficult emotional moment. Many people, who attended the conference, knew and worked with Anatoly. They expressed many hearfelt words about him and on memory of him.
I also spent few days in Italy, where I visited ENEA (Frascati) Laboratory and had meetings and discussions about continuation of our many years fruitful collaboration on x-ray spectroscopy, x-ray micro-spectroscopy, on development and application of LiF detector for radiography in x-ray spectral range.


また、PIKUZ先生の論文が新しく雑誌に掲載されましたので報告させていただきます。
"Burst intensification by singularity emitting radiation in multi-stream flows"
Sci. Rep., 7, 17968_1-10

2017年11月25日

尾崎先生 OplusE

光エレクトロニクスと画像工学分野の技術情報誌・OplusE 2017年12月号の「一枚の写真」という
コーナーに尾崎典雅准教授の記事「材料の超高速破壊を原子レベルで可視化」が掲載されました。

2017年11月21-24日

Plasma2017 参加報告

11月21-24日に姫路商工会議所にて開催されたPlasma Conference 2017において、兒玉研究室から兒玉教授、細貝准教授、M2上野が参加しました。

以下、M2上野のレポートです。
  Plasma2017ではレーザープラズマの研究を含め、非常に多岐にわたるプラズマの研究に
  触れることができました。また、ポスター発表では、多くの方に様々な視点からの質問やご意見を
  いただくことができました。今回の学会を通して、自分の研究分野だけでなく、
  幅広い分野について深く学ぶことができ、非常に有意義な時間であったと感じます。


<発表タイトル>
細貝知直
  "GeV級加速器の実現を目指したステージングレーザー航跡場加速の研究"
福田琢也
  "高強度超短パルスレーザーを用いた高出力テラヘルツ電磁波放射"
上野晃弘
  "レーザー航跡場加速電子ビームの高品質化に関する研究"

上記以外にも、兒玉先生がシンポジウム「レーザー駆動光量子ビーム研究の最前線」の趣旨説明を行ったり、様々な関連発表がありました。

 

2017年11月24日

J. Phys. B, と Opt. Exp. に論文掲載

新しく論文がJournal of Physics B: Atomic, Molecular and Optical Physics及びOptics Expressに掲載されました。  
 
"In-depth study of intra-Stark spectroscopy inthe x-ray range in relativistic laser–plasma interactions"  
J. Phys. B: At. Mol. Opt. Phys., 50(24), 245006_1-7 (2017.12)
      E. Oks, E Dalimier, A. Ya Faenov, P. Angelo, S. A. Pikuz, T. A. Pikuz, I. Yu Skobelev,
      S. N. Ryazanzev, P. Durey, L. Doehl, D Farley, C. Baird, K. L. Lancaster, C. D. Murphy,
      N. Booth, C. Spindloe, P. McKenna, N. Neumann, M. Roth, Ryosuke Kodama and N. Woolsey

"High resolution X-ray spectra of stainless steel foils irradiated by femtosecond laser pulses with ultra-relativistic intensities"  
Opt. Exp., 25(23), 29501-29511 (2017.11)
      M. A. Alkhimova, A. Ya. Faenov, I. Yu. Skobelev, T. A. Pikuz, M. Nishiuchi, H. Sakaki,
      A. S. Pirozhkov, A. Sagisaka, N. P. Dover, Ko. Kondo, K. Ogura, Y. Fukuda, H. Kiriyama,
      K. Nishitani, T. Miyahara, Y. Watanabe, S. A. Pikuz, M. Kando, R. Kodama, and K. Kondo
                                                                                     下線:兒玉研メンバー

2017年11月8-10日

第58回高圧討論会@名古屋大学 参加報告

11月8日~10日で名古屋大学にて開催された第58回高圧討論会において、兒玉研究室から尾崎准教授、高橋特任講師、梅田特任研究員、M2硲、M1西川、M1細見、M1片桐、M1向井(幹)が発表を行いました。
また発表者以外にもM1向井(啓)とB4の上村、森岡、寒河江、真木、福井が参加しました。

以下、B4寒河江のレポートです。
  高圧討論会では材料科学や生物化学、地球科学などといった多岐にわたる発表を聞けて、
  非常に有意義でした。自分の専攻ではない研究発表を聞くことはほとんどありませんが、
  いい刺激になりました。来年は自分も発表する立場になるので、先輩たちを見習って
  頑張っていきたいと思います。


各自がポスター発表をする様子            
        M1片桐(上段左)、 M1西川(上段右)、 M1細見(下段左)、 M1向井(幹)(下段右)

   
   

<発表タイトル>
兒玉了祐
  "パワーレーザーによる超高圧物質科学"
尾崎典雅
  "超高圧域の衝撃圧縮特性に対する電子軌道遷移の影響"
高橋謙次郎
  "パワーレーザーとXFELによるレーザー衝撃圧縮ダイナミクスのその場観測実験装置の開発"
梅田悠平
  "レーザー衝撃圧縮化の有機物化学反応その場観測:隕石衝突反応による生体分子化学進化への応用"
硲 崚
  "XFELを用いた高配向性グラファイトの異常一軸圧縮その場観察"
西川豊人
  "地球外核条件における誘拐鉄合金の輸送特性に関する実験的研究"
細見 実
  "超硬合金のユゴニオ計測"
片桐健登
  "衝撃異常弾性圧縮下でのグラフェン層構造の強制降伏とロンズデーライト生成"
向井幹二
  "レーザー衝撃分光実験による氷惑星内部の化学結合診断"

2017年11月3日

訃報 Anatoly FAENOV教授ご逝去

FAENOV先生が、平成29年11月3日(金)に亡くなられました。(享年67歳)  
ご自分の病気とも真剣に向き合いかつ笑顔忘れることなく、治療されていましたが  
残念な結果となりました。  
病床中も常に研究の事を気にかけておられたお姿は忘れる事が出来ません。  
告別式は、6日に大阪ハリストス正教会にて執り行われました。

If I ask myself what kind of person Anatoly was, I would answer that first of all he was a generous man. He was abound by ideas, concerns, care, smile, love. He loved people and share all that with them. He was hard worker utterly devoted to science and research. He loved life and lived with great appreciation. (奥様であるPIKUZ准教授より Some words for this HP.)

  

2017年10月30日-11月6日

第46回 吹田際

吹田祭・スポーツ大会が終了しました。M1の田島君からの報告です。

今年の吹田祭は10種目程度出場しましたが、どれも昨年度と比べ競技の成績は振るわない結果となりました。 その成績は僕たちの胸の中にしまっておこうと思います。
しかし、吹田祭において競技の成績を求めることよりも、競技を通じて兒玉研究室のメンバーとの 親睦が深まることが重要だと思います。 その点において、各種目で兒玉研究室のメンバーが一致団結をし、競技に臨むことができました! また兒玉研究室に所属する学生だけでなく、尾崎先生、木村さんや梅田さんも競技に参加してくださり、 ALL兒玉研究室で吹田祭を盛り上げることができました。
この吹田祭で深めることができた親睦を日々の研究活動に活かしたいと思います。       
来年度の吹田祭は兒玉研究室のメンバーとの親睦を深めるだけでなく、競技の成績も出せるように頑張ります。

               
左上から時計回りに             
   写真1 学生居室のボスである梅田さんの音頭で円陣を組む様子       
   写真2 バレーボールで練習の成果を出せず悔しがる様子       
   写真3 朝9時開始にも関わらず、綱引きに軍手着用で気合いばっちりの木村さん       
   写真4 いつもの調子で綱引きの応援をして下さる尾崎先生

2017年10月23-27日

国際会議・APS DPP Meeting 2017 参加報告

10/23-27の間、アメリカ・ウィスコンシン州・ミルウォーキーにて開催された59th Annual Meeting of the APS Division of Plasma Physics(APS DPP Meeting 2017)にD1矢野・福田が参加しました。

以下、矢野からのレポートです。
  質疑応答などでたくさん議論を行うことができ、多くのことを学べたと思います。
  アメリカの学生も発表をしており、研究レベルの高さ、発表の技術に刺激を受けました。
  また、レーザー研や他大学の先生方とも交流することができました。
  ミルウォーキーは日本でも有名なバイクメーカーHarley-Davidsonの生まれた街らしく、
  博物館がありました。Harley-Davidsonの歴史を知ることができ、バイクのエンジンなどについて
  学ぶことができました。
  非常に有意義な学会であったと感じます。



<発表タイトル>
矢野将寛
  "PW-class laser-driven super acceleration systems in underdense plasmas"(Oral)
福田琢也
  "Terahertz Radiation from Laser Created Plasma by Applying a Transverse Static Electric Field"(Poster)


         
レーザー研藤岡先生と巨大ステーキ(約1500g)、 矢野ミルウォーキー公立博物館
                 左から矢野、福田、光産業創成大学・森先生、バルセロナ大学・二谷先生 ウイスコンシンBESTビール工場


2017年10月18日

JJAP、Sci. Rep. に論文掲載

新しく論文がJapanese Journal of Applied Physics、Scientific Reportsに掲載されました。  
 
"Generation of sub-terahertz radiation using the DC-to-AC radiation converter"  
JJAP, 56(11), 110308_1-4 (2017.10)
      Takamitsu P. Otsuka, Takeharu Hommyo, Yusuke Hyuga, Noboru Yugami
      and Ryosuke Kodama

"Experimental evidence for shortpulse laser heating of solid-density target to high bulk temperatures"  
Sci. Rep., 7, 12144_1-10 (2017.9)
      A. Soloviev, K. Burdonov, S. N. Chen, A. Eremeev, A. Korzhimanov, G. V. Pokrovskiy,
      T. A. Pikuz, G. Revet1,, A. Sladkov, V. Ginzburg, E. Khazanov, A. Kuzmin,
      R. Osmanov, I. Shaikin, A. Shaykin, I. Yakovlev, S. Pikuz, M. Starodubtse J. Fuchs
                                                                                     下線:兒玉研メンバー

2017年10月6日

新メンバー・Maksim Sedovさん加入

ロシア・Saint-Petersburg State大学からMaksim Sedov(マキシム・セドフ)さんが来日しました。  
これから3年間博士課程の間、兒玉教授・Zhidkov特任教授と一緒に研究予定です。  

以下、マキシムさんからの自己紹介文です。  
In Russia I worked on modelling of femtosecond laser-plasma interaction, focussing especially on Ka X-ray emission. In Japan I will plan to study pic-code modelling more deeply.  
Interest - tabletop wargames, model of vehicles, airsoft, try to play on harmonica. and such common things like reading, especially Sci-fi, or fantasy, or war historical novels. and watching TV series.  

 

2017年10月5日

国際会議参加報告 細貝先生・福田君

研究生の福田君(宇都宮大・D1)、細貝准教授が国際会議に立て続けに参加しましたので報告させていたします。

Saint Malo, France, September 11-15, 2017
10th International Conference on Inertial Fusion Sciences and Applications (IFSA)
Takuya Fukuda
   "THz Radiation from Laser Created Plasma by Applying a Transverse Static Electric Field"

兒玉研メンバーの発表は1件だけでしたが、元メンバーのAlbertazzi研究員の発表を始め、多くの関連の発表がありました。
以下は、福田君によるIFSAレポートです。

「9月11~15日の間,フランスのサン・マロにて開催された 10th International Conference on Inertial Fusion Sciences and Applications ( IFSA ) に参加し発表を行ってきました.
レーザー核融合などの高エネルギー密度物理に関連する多くの発表を聞き,今まで知らなかった分野への知見を広げるとともに専門分野への見識を深めることができました.
さらに,”Terahertz Radiation from Laser Created Plasma by Applying a Transverse Static Electric Field”と題して口頭発表を行ったことで世界中の研究者と議論することができ,非常に有意義な経験になりました.
会議が行われたサン・マロはフランス北西部に位置し英仏海峡を望む港町であり,17世紀にはフランス国王公認の海賊の街として栄えた要塞都市として有名です.そのため,旧市街の街並みはとても美しく,近海で取れた魚介類は絶品でした.」


  

Jeju, Korea, August 27- September 1, 2017
IBS Conference on Laser Plasma Accelerators 2017
Tomonao Hosokai, Invited
   "Staging Laser Wakefield Acceleration Research ai ming for repeatable GeV-classAccelerator"

 細貝先生の招待講演の模様



Isola d'Elba, Italy, September 24-30, 2017
EAAC2017 (3rd European Advanced Accelerator Concept)
Tomonao Hosokai, Plenary
   "Status of ImPACT Program in Japan aiming for repeatable GeV-class LWFA"
リンク先にて会議の写真や講演のビデオが見られます。細貝先生の講演ビデオはこちら

   
会議場での夕食の様子と、会場となったホテルのビーチ  


Chengdu, China, Sept. 18-23, 2017
1st Asia-Pacific Conference on Plasma Physics (AAPPS-DPP2017)
Tomonao Hosokai, Invited
   "Status of Laser wakefield Acceleration Research under ImPACT-UPL Program in Japanr",
Michel Koenig
   "Recent radiative hydrodynamic experiment in Laboratory Astrophysics at LULI"    

細貝先生は会場に行くタクシーでぼられた…との事。
全日程参加されなかった為、圧巻の集合写真に写っておられませんが、Micheal先生は写っておられるのでリンク先で拡大して探してみて下さい。

 

2017年10月4日

中堤特任准教授セミナー@ILE

本務先がドイツ・European XFELになる中堤さんがクロス・アポイントメントによる勤務の為、阪大に滞在中です。  
レーザー研にて“Short-pulse high-intensity laser-plasma science using an x-ray free electron laser”のタイトルでセミナーをされました。   

 アブストラクトはこちら

2017年9月21-29日

フランスLULIでの共同実験報告

9/21-29の日程で、フランス・LULI研究所で行われたレーザー実験に梅田特任研究員が参加しました。  
以下、梅田さんからの報告です。

今回の実験は、主に液体試料のユゴニオ測定であり、Dr. Ravasio, Mr. Guarguaglini(D2)らによって行われました。 滞在中、私は主に液体封入を手伝いました(液体窒素をくんだり、氷を砕いたり)。液体を扱う実験は「試料の封入」が最も重要です。 従来実験でも、特にアンモニアを含む試料について、封入に失敗し、気泡が混入することによって、実験(ショット)できないという問題がありました。 これを解決するために、フランスのグループはアンモニアを液体窒素で-30℃に冷やし、かつ、減圧した状態(アンモニアが液体として存在する状態)で 封入するシステムを考案していました。 到着後、まずシステムについて説明してもらい、「これはすごい、よく考えてある」と感心しました。 しかし、いざ始めるとなかなかうまくいきません(冷やしすぎてバルブが回らなくなったり、謎の生成物ができたり…)。 それでも後半にはなんとか数ショット、良いデータを取ることができて、みなさん大変喜んでいました。  
今回の出張を通して得られた経験・知識は、おそらく学会や論文を読むだけでは得られないことがたくさんあり (液体封入の様々な苦労がその一例だと思いますが)、共同研究し、コミュニケーションを取り、情報共有することの重要性を実感しました。 また、実験中で忙しいのにも関わらず、丁寧に説明してくれたLULIの方々にも感謝したいです。   

 梅田とMarco(液体封入用ドラフト前にて)

2017年9月27日

ドレスデン工科大学との共同実験終了

ドイツより来日していたNicholas HARTLEY特任助教とAnjaさん、Katjaさんが帰国されました。  
以下は、片桐君より最後にNicholasにしてもらったドイツでの研究に関するレポートです。  

Warm Dense Matterの領域において注目を集めている、レーザー衝撃圧縮によるポリスチレンからダイヤモンドへの相転移 (Kraus, D., et al., "Formation of diamonds in laser-compressed hydrocarbons at planetary interior conditions" Nature Astronomy 1 (2017): 606-611.) について、 Nicholas Hartley 特任助教に講演をして頂きました。  
この研究は高強度レーザーによる衝撃圧縮によってポリスチレンがダイヤモンドへ相転移する様子をX線自由電子レーザーを用いて観察したもので、 天王星や海王星といった氷惑星内部における高温・高圧状態では、水素と炭素からなる混合物がダイヤモンドに変化する可能性を示唆しています。  
また、先日のSACLAでの実験に関する議論も行われ、結果の考察及び今後の実験計画について活発な議論が行われました。  

 
     写真は実験お疲れ様会とNicholasのセミナー

2017年9月20日

ドレスデン工科大学との共同実験@SACLA

ドイツより理化学研究所播磨事業所のX線自由電子レーザーSACLAを用いた実験の為、Nicholas HARTLEY特任助教とドイツ・ドレスデン工科大学の博士課程学生のAnja SCHUSTERさん、Katja ROHATSCHさんが来日されました。以下、松岡先生のレポートです。

 

左より、Nicholas先生と博士課程学生のAnjaさん, Katjaさんです。

SACLAの特徴的なナノメートル集光、二色ダブルパルスX線を用いて、フェムト秒で物質が溶融する、超高速メルトの実験がまさしく始まる直前の写真です。 X線をアルミなどの金属に照射して、第一パルスでアルミを数万度まで加熱して、第二パルスで溶けたアルミを診断します。 二つのパルスの時間は100兆分の1秒から3兆分の1秒と短く、数万度の熱で動いている原子すらも静止しているとみなせるほど短い時間にも関わらず、 物質が溶ける様子をとらえることに挑戦します。このような極限的に高温の固体を、100兆分の1秒といった短い時間の変化をとらえることができるのは、 現時点では世界でSACLAのみです。

この実験では、本研究室の尾崎准教授、松岡特任准教授、学生をはじめ、レーザー科学研究所の重森准教授、宮西研究員、 兒玉研OBの犬伏博士(JASRI)、同じく兒玉研OBの今博士(理研)も活躍する国際共同実験です。

2017年8月20日

論文・解説記事等掲載「レーザー研究」

8月20日発行の、レーザー学会の学会誌「レーザー研究」(45巻8号)に兒玉教授、尾崎准教授、松岡特任准教授、M2硲君らの論文が掲載されました。
「X線自由電子レーザーを用いた極限状態の観察・生成」特集号という事で、沢山の関連記事が掲載されています。

 論文が掲載された「レーザー研究」を手にした硲



以下、松岡先生に各記事を解説していただきました。

兒玉了祐
"「X線自由電子レーザーを用いた極限状態の観察・開拓」特集号によせて" (解説記事) p.464
    本特集号の記事の魅力を紹介しています。 近年のパワーレーザー技術の進歩により、惑星内部にしか存在しない超高圧力、高温の極限状態である高エネルギー密度状態の生成と診断が実験室でできるようになったこと。X線自由電子レーザー(XFEL)の実現がそのカギになること。応用範囲が、電子デバイス開発、人口光合成など産業から、数100万気圧以上の極限環境である惑星内部の物質状態 探索、レーザー超高強度場による真空偏極など量子真空物理へのチャレンジなど。パワーレーザーとXFELを用いた成果と可能性を簡潔にまとめた記事となっています。    

尾崎典雅、松岡健之、高橋謙次郎、宮西宏併
"パワーレーザーとXFELを用いた超高圧研究" (解説記事) p.480-487
    当研究室の尾崎准教授の記事では、高温の衝撃超高圧の世界が研究者に驚きを与える面白さを見せていることを、惑星内部物質の圧力・温度関係、やレーザー加工で金属を切断・穴あけするときに利用するレーザーアブレーション過程の詳細観察を例として示しています。共通するキーワードは、warm dense matter(固体とプラズマの中間状態)で、warm dense matterに相当する高温・高圧力環境で物質はどのような構造をとるのか?どのように物質の個性を失っていくのか、これらの疑問を直接調べる術を用いて開けるテラパスカル科学やフェムト秒物質科学と呼ぶべき科学のフロンティアへの幕開けが解説されています。

硲崚、尾崎典雅、片桐健登、松岡岳洋、宮西宏併、松岡健之、高橋謙次郎、瀬戸雄介、犬伏雄一、冨樫格、藪内俊毅、矢橋牧名、兒玉了祐
"高配向性グラファイトにおける層間距離の以上一軸圧縮" (論文:レーザーオリジナル) p.513-517
    パワーレーザーとXFELを同時使用して初めて可能となる実験研究についてのオリジナル論文です。グラファイトの層(グラフェン)内では炭素原子がハチの巣状となる一方、それ以外の方向では炭素原子間の距離(層間の距離)が大きい。このような層をもつ物質は層の面内の形状に応じて高温超電導など基礎科学だけではなく、応用上でも興味のある現象を示すので、層間距離を圧力で制御することが層状物質の研究ではよく行われています。通常の圧縮方向では、層間距離のみを詰めることが難しいですが、レーザーを用いた衝撃波を使えば、層状方向のみ1軸に圧縮できることが理論的に予想されています。 この論文の研究では、レーザーをグラファイトに照射し、グラファイトに衝撃波を発生させ、X線回折でグラファイトの層をつぶしたところ、既存研究の圧縮率である8%を大きく超えて16%まで圧縮に成功した結果が報告されています。衝撃圧縮を用いることで、グラファイトの層間距離だけをつめることができることと、グラファイトのc軸と呼ばれる向きがそろった実験試料を用いたこと、XFELの超高輝度X線を用いたX線回折で撮像したことがなどがよくわかります。

Hirotaka Nakamura, Tomonao Hosokai and Ryosuke Kodama
"Report on International Conference on High Energy Density Sciences 2017(HEDS2017)"
(会議報告)p.525-526

    2017年4月18-21日にパシフィコ横浜で開催されたHEDS2017の会議開催報告になります。
兒玉研の参加報告はこちら



また、まとめて他学術誌に掲載されました研究室の新規論文を紹介させていただきます。

A.S. Boldarev, A.Y. Faenov, Y. Fukuda, S. Jinno, T.A. Pikuz, M. Kando, K. Kondo, and R. Kodama
  "Numerical modelling of the cluster targets for their optimization in femtosecond-laser-cluster-driven experiments" Laser Part. Beams, 35(3), 397-408 (2017.7), DOI:10.1017/S0263034617000350

A.Y. Faenov, T.A. Pikuz, G.A. Vergunova, S.A. Pikuz, I.Y. Skobelev, A. Andreev, A. Zhidkov, and R. Kodama
  "Ultra-bright keV X-ray source generated by relativistic femtosecond laser pulse interaction with thin foils and its possible application for HEDS investigations"
       Laser Part. Beams, 35, 450-457 (2017.7), DOI:10.1017/S0263034617000428

N. P. Dover, M. Nishiuchi, H. Sakaki, M. A. Alkhimova, A. Ya. Faenov, Y. Fukuda, H. Kiriyama, A. Kon, K. Kondo, K. Nishitani, K. Ogura, T. A. Pikuz, A. S. Pirozhkov, A. Sagisaka, M. Kando, and K. Kondo
  "Scintillator-based transverse proton beam profiler for laser-plasma ion sources"
       Rev. Sci. Instrum., 88(7), 073304_1-7 (2017.7), DOI:10.1063/1.4994732

Anatoly Ya. Faenov, Maria A. Alkhimova, Tatiana A. Pikuz, Igor Yu. Skobelev, Mamiko Nishiuch, Hironao Sakaki, Alexander, Pirozhkov, Akito Sagisaka, Nicholas P. Dover, Kotaro Kondo, Koichi Ogura, Yuji Fukuda, Hiromitsu Kiriyama, Alexander Andreev, Keita Nishitani, Takumi Miyahara, Yukinobu Watanabe, Sergey A. Pikuz Jr., Masaki Kando, Ruosuke Kodama, Kiminori Kondo
  "The effect of laser contrast on generation of highly charged Fe ions by ultra?intense femtosecond laser pulses"
       Appl. Phys. B, 123(7), 197_1-7 (2017.6.15), DOI:10.1007/s00340-017-6771-2

2017年7月9-14日

学会参加報告 硲・西川

7月9日から14日でアメリカ・セントルイスにて開かれた20th Biennial APS Conference on Shock Compression of Condensed Matter (SCCM-2017)に兒玉研より、
尾崎典雅准教授、宮西宏併特任研究員、M2硲崚、M1西川豊人と関根利守招へい教授が参加し、発表を行いました。

硲によると、
「衝撃圧縮に関する研究、弾塑性変形や相転移、化学反応といった様々な内容のものが発表され、
  これまで参加してきた学会の中でも特に勉強になり刺激を受けた学会でした。
  ポスター発表においても、近い研究を行っている方からの質問を受け、参考になる意見を頂くことが
  できました。」との事です。

<発表タイトル>
関根利守
  "Principal Hugonuot and decaying shock Hugoniot on silicates"(Oral)
尾崎典雅
  "Laser-shock compression of silicon"(Oral)
宮西宏併
  "Shock response to solid germanium"(Oral)
硲崚
  "Time-Resolved spectroscopy observation regarding Synthetic Uranus
    at high pressure and temperature"(Poster)
西川豊人
  "Magmas at extreme condition"(Poster)

   
 

2017年8月27日-9月1日

学会参加報告 JIN ZHANG先生

JIN特任准教授と湯上招へい教授がメキシコ・カンクンで8月27日から9月1日に開催された
42 International Conference on Infrared, Millimeter and Terahertz Waves (IRMMW-THz 2017)に参加されました。 以下、Jin先生からのレポートです。

We presented a poster titled with “Distortion Reduction by Introducing Extra Birefringence in Intense Terahertz Time-domain Spectroscopy System”. More than 500 researchers from all over the world attended the conference this year, and the most populated country is Japan. There were many interesting presentations in this conference about the THz sources and applications.
Cancun is an important tourist destination in Mexico, facing to the Caribbean Sea, with beautiful beaches (Picture 1). However, the summer there is quite hot with high humidity. The conference excursion was a guided tour to Mayan archeological site of Tulum (Picture 2), which is one of the last cities built and inhabited by the Maya.

 

<発表タイトル>
Zhan Jin
  "Distortion Reduction by Introducing Extra Birefringence in Intense Terahertz Time-domain Spectroscopy System" (Poster)

2017年9月5日

岡大 芳野先生・東工大 太田先生 来学

岡山大学 惑星物質研究所の芳野極准教授と、 東京工業大学 理学院の大田健二准教授が共同実験のため来学されました。
芳野先生は、愛媛大学の土屋先生代表の科研 新学術領域研究「核 – マントルの相互作用と共進化 〜統合的地球深部科学の創成〜」 の計画研究 ダイナミクス班のリーダーをされており、
公募課題として同プロジェクトに参加されている尾崎先生と一緒に実験を行っています。 

写真は芳野先生からお土産で頂いた鳥取の梨(20世紀と赤梨の新甘泉)です。
    粒々があるのが"しんかんせん" 、つるっとした緑の方が"にじっせいき"

2017年9月4日

院試お疲れ様会

院試から少し時間がたってしまいましたが、千里中央・甘太郎にて院試お疲れ様会を行いました。
福井君含め全員無事に合格し、焼き肉の食べ放題にて今後の研究への英気を養いました。
フランスから特別研究生として4月に来日したドリスの滞在も後3日となりましたが、
またすぐに戻ってきます!との事です。


  

2017年9月1日

岡山大・奥地先生 来学

岡山大学 惑星物質研究所の奥地拓生准教授と Narangoo PUREVJAV学振特別研究員(ナラさんことプレジャブ・ナランゴーさん)が、共同実験のために来学しました。
大型油圧プレスで密度を大きく変化させた結晶試料を合成し、レーザー高圧実験を行なっています。

2017年8月30日

学会参加報告 尾崎先生・細貝先生

尾崎典雅准教授がインド・ハイデラバードで8月21-28日に渡り開催された国際結晶学会・24th Congress & General Assembly of the International Union of Crystallography 2017(IUCr 2017)に出席し、招待講演を行いました。
「これまで参加してきたものとは異なる分野の会議でしたが、多くの聴衆に集まっていただき注目の高さを感じることができました。」との事です。

<発表タイトル>
Norimasa Ozaki
  "Ultrafast XRD observation of laser-shock induced lattice dynamics" (invited)

会議場入り口の展示物で、世界最大の塩の結晶モデル(ギネス認定)と本物の塩。      
     
    

また、細貝知直准教授が8月27日から9月1日の会期で韓国・済州で開催されたIBS Conference on Laser Plasma Accelerators 2017に参加してこられました。

<発表タイトル>
Tomonao Hosokai
  "Staging Laser Wakefield Acceleration Research ai ming
                                      for repeatable GeV-classAccelerator" (invited)  

 
 

2017年8月25日

日本経済新聞に兒玉教授の記事掲載

日本経済新聞 交遊抄欄に兒玉先生の記事が掲載されました。「交遊抄」は親交の深い人物との交遊録や随想を紹介する大変人気のあるコーナーとの事。WEB版では一部しか読むことが出来ませんが兒玉先生が英国・ラザフォード研究所中央レーザー施設センター長のMichael H. Key博士との思い出を紹介しておられます。

     

2017年8月24日

フランスよりKoenig教授、Harmand博士来日

尾崎准教授、岐阜大の松岡岳洋先生とのレーザー科学研究所 激光12号での共同実験の為、フランスのLULI Ecole PolytechniqueよりMichel Koenig教授とパリ第6大学のMarion Harmand博士が来日されました。
地球内部構造を左右する、軽減素、鉄の状態方程式計測に来日なさっています。実験は順調で貴重なデータが取れています。

2017年8月10日

2017オープンキャンパス

工学部の2017オープンキャンパスが開催され、兒玉研でも来訪者に研究内容の説明を行いました。
暑い中でしたがキャンパス内は見学に訪れた高校生・受験生で賑わっていました。

2017年7月26日

Bruno、尾崎先生の論文 WEBにて紹介

6月2日 の「研究室だより」掲載のDr. Bruno Albertazzi、尾崎准教授の論文 ('Dynamic fracture of tantalum under extreme tensile stress' Sci. Adv., 3(6), e1602705_1-6 (2017.6) がWEBにて紹介されています。
研究室メンバーの協力の元行われた実験は、論文化された後も様々な形で情報発信されています。

  
EurekAlert! :アメリカ科学振興協会(AAAS)が提供するオンラインニュースサービス。

2017年7月20日

岡山大・奥地先生との材料合成実験開始

岡山大学の奥地拓生准教授との材料合成共同研究が始まり、B4森岡がダイヤモンドアンビルセルを使ったテストを開始しました。
写真はダイヤモンドアンビル上の粉末試料です。

2017年7月19日

岐阜大・松岡先生とのGXII高圧力実験開始

岐阜大、松岡岳洋先生との共同実験が開始されました。
写真はターゲットセットの作業風景で、データの質が左右される重要な場面ですが、準備を完璧に行っているので順調に進んでいます。

写真左から、M1 西川、B4 森岡、M2 硲、B4 寒河江

2017年7月7-17日

サマースクール@イタリア 参加報告

7月7-17日、イタリア・シチリア島で開催されたThe 8th School 'Atoms and Plasmas in Super-Intense Laser fields' にD1の矢野が参加してきました。
帰りには予定していた便への乗り継ぎが出来なかった等のトラブルもあったようですが、楽しんできたとの事。以下、矢野からのレーポートです。


7月7日-17日までの10日間 the 8th School on "Atoms and Plasmas in Super Intense Laser Fields"に参加いたしました。
多数のレクチャーを聞き、高強度レーザー場を用いた研究について見識が広がったと思います。
M. Yano, A. Zhidkov, and R. Kodama, "ion motion effects on the interaction of PW class laser pulses with underdense plasma" と題してポスター発表を行いました。
ポスターセッションは3回程あり、自分の研究も、他人の研究についてもたくさん議論をすることができ非常に有意義だったと思います。
また、ビーチ(San vi to lo Capo)や歴史的な場所(Segesta and Selinunte)への旅行?も含まれており、遊ぶことも学ぶことも出来ました。
色々な国からたくさんの人が参加したので、様々な人と交流することができ、人脈も出来たと思います。
非常に楽しく学べたサマースクールでした。2年後にまたあるらしいので、また参加することが可能ならば、今度は他のメンバーも一緒に行きたいと思います。


写真 左上から:ホテルの広場でとった集合写真。ポスター発表。
    宅配ピザはスモールサイズを注文したにもかからわず、とても大きかったのが印象的でした。
    昼間のビーチと地中海に沈む夕日。

 

2017年7月13日

論文掲載「高圧力の科学と技術」

7月13日発行の、高圧力学会の学会誌「高圧力の科学と技術」(27巻2号)に兒玉教授、尾崎准教授、松岡特任准教授らの論文が掲載されました。
「レーザーで探る超高圧物質」の特集号という事で、沢山の関連記事が掲載されています。


関根利守
  "衝撃圧縮の基礎と地球惑星物質の超高圧挙動" p.94-101
犬伏雄一
  "SACLAの現状" p.102-108
松岡健之, 尾崎典雅
  "高圧力の科学のためのピコ秒X線回折実験ステーションの開発と運用" p.109-118
尾崎典雅
  "レーザーショックで探索する“Warm Dense” 物質状態" p.129-136
宮西宏併, 尾崎典雅, 丹下慶範, 土屋卓久, 兒玉了祐
  "酸化マグネシウムの相転移と融解" p.137-143

また昨年度、熊本大学を退官されるまで共同研究を行っていた真下先生が巻頭言をご執筆です。
以下、松岡准教授の特集号に対する紹介になります。ご参照の上、 特集号を是非とも精読ください。

特集 -レーザーで探る超高圧物質-は、レーザーで発生した衝撃波を用いて物質を 100万気圧から1000万気圧以上にまで圧縮し、温度・圧力関係の関係を調べる研究について、 専門家以外に向けてわかりやすく解説した入門記事です。
巻頭言は、衝撃圧縮実験を長年牽引なさってきた真下先生の夢が綴ってあり、先生の人柄がしのばれる記事です。
共同研究者の関根先生の記事では、衝撃波物理の基礎、発生、診断の解説、そして、当研究室のメンバーが活躍し、 レーザー科学研究所のレーザー装置で得られた最新の研究成果である、地球惑星内部物質の温度圧力データとその学術的意義が わかりやすく解説されています。
JASRIの犬伏博士の記事では、X線自由電子レーザーSACLAの現状が解説されています。レーザーで生成した超高圧物質は圧力の 持続時間がナノ秒(10億分の1秒)以下と短いですが、SACLAのフェムト秒、パルス当たり1000億個を超えるX線光子数を もってすれば、X線構造解析が可能となり、これまで不可能であった衝撃圧縮下の高圧力物質の構造の時間変化を、ピコ秒以下の時間分解能で追いか けることが可能となってきたとが示されています。
当研究室の松岡特任准教授の記事では、衝撃波発生のための、SACLAと同期したパワーレーザー、レーザーを試料に照射するための真空チャンバー、X線回折像を撮像 するためのX線検出器を組み合わせた、実験ステーションについて最新の研究成果を紹介しながら解説しています。
当研究室の尾崎准教授の記事では、レーザー加工などの産業応用、地球中心核や太陽系外の岩石惑星内部の超高圧、温度にある物質状態である、warm dense matter (固体とプラズマの中間状態)について解説されています。warm dense matterに相当する高温・高圧力環境にどのような物質の姿や物性が隠されているのか? その謎を解明するためにどのような取り組みがなされているかが解説されています。
レーザー科学研究所の宮西博士の記事では、地球や太陽系外の岩石惑星とくにスパーアースのマントル物質の主成分である酸化マグネシウムの 相転移についての実験、第一原理計算を統合した最新の研究成果が解説されています。

どの記事もわかりやすいながらも最新の研究動向がわかるよう配慮された濃い記事となっています。
レーザーで探る超高圧物質の面白さを堪能してください。

2017年7月10日

兒玉先生 インタビューが雑誌に掲載

兒玉先生のインタビューが雑誌 OPTRONICS (36(7), 120-125) に掲載されました。
「Researcher's Voice」というコーナーでレーザー研の紹介や今までの研究歴、レーザー・光の研究に進んだ経緯に関して紹介されています。

 

2017年7月4日

レーザー研・重森啓介准教授との共同実験開始

兒玉研究室凝縮グループとレーザー科学研究所の重森先生たちとの共同実験が本日から開始されました。
写真は、実験室で硲(M2)、細見・向井(M1)が数100億気圧を計測するためにVISARの調整を行っている様子です。 7月下旬から始まる凝縮グループの実験に向けた準備も同時に進めています。

左手前から白衣・白帽・インナーヘルメット姿の硲、細見、一番奥のヘルメット姿が向井(啓)

2017年7月4日

Prof. Zhuo 中国より来日

中国の National University of Defense Technology よりHongbin ZHUO教授が来日されました。
今までも兒玉研究室と共同研究で短期滞在されたことがありましたが、今回は平成29年度大阪大学国際共同研究促進プログラムにて共同研究を行う為3カ月滞在されます。




Dr. Zhuo has been working on the development of two and three-dimensional parallel particle-in-cell codes. He expressed his abilities on research of ion acceleration and novel radiation source by laser plasma interaction. More than 90 papers in peer reviewed journals (such as Physical Review Letter, Physical Review E et.) have been published in recent years. Recently, he has been working on theory and simulation of relativistic laser-plasma interaction, providing theoretical and numerical support to a few experimental groups in both China and Japan.
                                                                                                       (Introduced by Prof. Jin)

2017年7月4日

Optics Express に論文掲載

Faenov特任教授・Pikuz特任准教授、兒玉教授による新しい論文が Optics Express に掲載されました。

"Ion pinhole imaging diagnostics on fast ion source in femtosecond laser plasma of cluster targets"
Opt. Express, 25(14), 16419-16426 (2017.7)
      Sergey Makarov, Sergey Pikuz, Anatoly Faenov, Tatiana Pikuz, Yuji Fukuda, Igor Skobelev,
      Irina Zhvaniya, Sergey Varzar, Masaki Kando, and Ryousuke Kodama
                                                                                     下線:兒玉研元メンバー・現メンバー

  

2017年6月26-30日

会議報告 EPS 2017@北アイルランド

6月26-30日、イギリス・ベルファストで開催された国際会議・44th European Physical Society Conference on Plasma Physicsに中村助教が参加されました。

<発表タイトル>
Hirotaka Nakamura
  "Recent progress on laser plasma accelerator and platform laser system
    for multi staging laser electron accelerator on the ImPACT project at Osaka University"

写真はポスターセッションの様子とReception Partyが行われたBelfast City Centre。
大阪は30℃に届くような暑さでしたが、ベルファストは10℃程と大変寒かったとのことです。
 

  

2017年6月26-30日

会議報告 ICMRE@中国

6月26-30日、中国・北京で開催された国際会議・The International Conference on Matter and Radiation at Extremes (ICMRE)にFaenov特任教授・Pikuz特任准教授が参加し招待講演を行いました。

<発表タイトル>
A. Faenov
  "High-resolution X-ray spectroscopy of solid density plasma irradiated
    by ultra-intense relativistic laser pulses" (invited)
T. Pikuz
  "Development of new diagnostics in the interests of pump-probe experiments" (invited)

写真はFaenov先生が撮影された会場であるNirvana Resort Beijing周辺。「Nirvana(涅槃)」に相応しい光景です。
   

2017年6月19日

兒玉先生 WEBマガジンに登場

WEBマガジン『EMIRA』に兒玉先生のインタビューが掲載されました。
『EMIRA』は「エネルギー」をキーワードに未来を考えるWEBマガジンだそうです。
特集記事 「世界最大級のレーザーで“ミニチュア太陽”を生み出す! -パワーレーザーで新しい“極限の環境と技術”を創り出すー」 に登場しています。  
  

2017年6月15日

Appl. Phys. B 論文掲載

Appl. Phys. Bに新しく、Faenov特任教授が筆頭著者の論文が掲載されました。
また一時期、招聘研究員としてロシアから来日し、Faenov先生、Pikuz先生と一緒に研究をされていたAlkhimovさんが第二著者となっています。                                          下線:兒玉研元メンバー・現メンバ
"The effect of laser contrast on generation of highly charged Feions by ultra‑intense femtosecond laser pulses"
Appl. Phys. B, 123, 197_1-7(2017.6)
      Anatoly Ya. Faenov, Maria A. Alkhimov, Tatiana A. Pikuz, Igor Yu. Skobelev,
      Mamiko Nishiuchi, Hironao Sakaki, Alexander S. Pirozhkov, Akito Sagisaka,
      Nicholas P. Dover, Kotaro Kondo, Koichi Ogura, Yuji Fukuda, Hiromitsu Kiriyama,
      Alexander Andreev, Keita Nishitani, Takumi Miyahara, Yukinobu Watanabe,
      Sergey A. Pikuz Jr., Masaki Kando, Ruosuke Kodama, Kiminori Kondo


HPで紹介出来ていなかった他の論文についても以下に紹介いたします。
"Soft x-ray laser ablation of metals and dielectrics",
Proc. of SPIE, 10243, 102430S-1_10 (2017.5.17)
      A. Faenov,T. Pikuz, M. Ishino, N. Inogamov, V. Zhakhovsky, I. Skobelev,
      N. Hasegawa, M. Nishikino, M. Kando, R. Kodama, T. Kawachi
"Formation of a Plasma with the Determining Role of Radiative Processes in Thin Foils Irradiated by a Pulse of the PEARL Subpetawatt Laser", JETP Lette., 105(1), 13–17 (2017.4.21)
      S. A. Pikuz. I. Yu. Skobelev, M. A. Alkhimova, G. V. Pokrovskii, J. Colgan,
      T. A. Pikuz, A. Ya. Faenov, A. A. Soloviev, K. F. Burdonov, A. A. Eremeev,
      A. D. Sladko, R. R. Osmanov, M. V. Starodubtsev, V. N. Ginzburg, A. A. Kuz’min,
      A. M. Sergeev, J. Fuchs, E. A. Khazanov, A. A. Shaikin I. A. Shaikin, I. V. Yakovlev
"X-ray spectroscopy of super-intense laser-produced plasmas for the study of nonlinear processes. Comparison with PIC simulations",
J. Phys., Conf. Series 810(1), 12004_1-7 (2017.3.30)
      E Dalimier, A Ya Faenov, E Oks, P Angelo, T A Pikuz, Y Fukuda, A Andreev, J Koga,
      H Sakaki, H Kotaki, A Pirozhkov, Y Hayashi, I Yu Skobelev, S A Pikuz, T Kawachi,
      M Kando6, K Kondo, A Zhidkov, E Tubman1, N M H Butler, R J Dance, M A Alkhimova,
      N Booth, J Green, C Gregory, P McKenna, N Woolsey and R Kodama

2017年6月14日

論文紹介 産経新聞WEB版にて

オンラインジャーナル Science Advances 上で6月2日に公開されたAlbertazzi研究員・尾崎准教授の論文「Dynamic fracture of tantalum under extreme tensile stress」が、産経新聞のWEB 産経WEST【坂口至徳の科学の現場を歩く】にて紹介されました。



また、大阪大学の研究情報ポータルサイト「ResOU」にも紹介されました。


実験を行ったSpring8のHPにも13日付で掲載されています。

  

2017年6月5-12日

会議報告 ICHED2017@白浜

6月5-9日、白浜で開催された国際会議・Sixth International Conference on High Energy Density Physics (ICHED2017)にて兒玉研メンバーが参加し発表を行いました。

以下、M1・片桐君より
和歌山県白浜町で行われた国際会議に参加しました。5日間に渡り開催されたこの会議では、High Energy Density に関する発表をはじめ、様々な情報を得ることができました。またポスターセッションでは自らの研究について発表し、ほかの研究者の方々から実験に関するアイディアを頂くことができました。

尾崎先生の招待講演(左)、ポスター発表の片桐君と細見君(右)
   

<発表タイトル>
A. Faenov
  "Radiation properties of high z foils irradiated by femtosecond laser pulses
    with intensities aproaching to 1022 W/cm2"
T. Pikuz
  "Development of new diagnostics in the interests of pumpprobe experiments,
N. Ozaki, (invited)
  "XFEL observation of ultrafast lattice dynamics in laser-produced extreme conditions
Z. Jin
  "Distortion Reduction by Introducing an Initial Birefringence
    in Intense Terahertz Time-Domain Spectroscopy System"
K. Katagiri
  "Ultrafast observation of anomalous lattice deformation in graphite,
M. Hosomi
  "XFEL observation of the stress non-uniformity at shock front in sintered alloys,

2017年6月4日

兒玉先生 セミナー・新聞掲載

全国の国立大が研究の最前線を紹介する公開講座「知の拠点セミナー」の5月19日「第62回 知の拠点セミナー」にて兒玉先生が講演をされました。
タイトル「パワーレーザーによる極限状態の科学」
その様子が6月4日の読売新聞13面「くらしサイエンス」にて紹介されました。

2017年6月2日

Science Advance に論文掲載

新しく論文が米国科学振興協会AAAS刊行のオンラインジャーナル Science Advances に掲載されました。
筆頭著者は兒玉研の元特任研究員・Dr. Bruno Albertazzi、第二著者が尾崎准教授です。
Brunoは現在はフランス・エコールポリテクニークLULIにて研究を行い、兒玉研とも共同研究を続けています。
                                                                                     下線:兒玉研元メンバー・現メンバー
'Dynamic fracture of tantalum under extreme tensile stress'
Sci. Adv., 3(6), e1602705_1-6 (2017.6)
      B. Albertazzi, N. Ozaki, V. Zhakhovsky, A. Faenov, H. Habara, M. Harmand, N.J. Hartley,
      D.K. Ilnitsky, N. Inogamov, Y. Inubushi, T. Ishikawa, T. Katayama, T. Koyama, M. Koenig,
      A. Krygier, T. Matsuoka, S. Matsuyama, E.E. McBride, K. Migdal, G. Morard, H. Ohashi,
      T. Okuchi, T. Pikuz, N. Purevjav, O. Sakata, Y. Sano, T. Sato, T. Sekine,
      Y. Seto, K. Takahashi, K. A. Tanaka, Y. Tange, T. Togashi, K. Tono, Y. Umeda,
      T. Vinci, M. Yabashi, T. Yabuuchi, K. Yamauchi, H. Yumoto and R. Kodama,

  

2017年5月31日-6月2日

ワークショップ参加報告 EOS Workshop

尾崎准教授がアメリカ・ロチェスター大学で開催されたEOS Workshopに参加してこられました。
今回尾崎先生は発表はされませんでしたが、物質の状態方程式や高密度エネルギー科学に関する各国からの研究者が集り議論が盛り上がったとの事です。

2017年5月31日

兒玉教授・細貝准教授 レーザー学会上級会員に

兒玉先生・細貝先生がレーザー学会第110回理事会において、学会への発展に大きく貢献したとして
「上級会員」として認定されました。

   
これまでの上級会員はこちら

2017年5月12日

新入生歓迎会

新入生歓迎会を丸美で行いました。
4月以降に兒玉研に加わったのは、M1が1名、B4が5名、研究生が2名、研究員が1名の計9名。
研究室のメンバーが大幅に増えました。

   

  

2017年5月12日

台湾国立中央大学 蔵満先生セミナー

台湾国立中央大学の蔵満康浩准教授が来学されセミナーを行っていただきました。
セミナータイトル:Analog Black Hole Evaporation via Lasers (AnaBHEL)

   

2017年5月12日

Pikuz准教授 YouTube「関西光科学研究所紹介ビデオ」に登場

量子科学技術研究開発機構 関西光科学研究所の紹介映像に、Pikuz先生が写っておられます。
残念ながらFaevno先生は映っておられませんが、Faenov先生・Pikuz先生が参加された実験
の様子との事ですのでご鑑賞ください。
     https://www.youtube.com/watch?v=ZOwy1Okeeuc

2017年5月1日

兒玉教授 レーザー科学研究所所長に就任

4月1日より兒玉先生がレーザーエネルギー学研究センターの所長に就任されました。
同センターは5月1日付で新しく「レーザー科学研究所」に名称変更されましたので
兒玉先生は初代レーザー科学研究所長という事になります。
おめでとうございます。

2017年5月1日

いちょう祭 研究室公開

4月30日~5月1日にいちょう祭が行われ、兒玉研究室は「高圧凝縮新物質材料とプラザマフォトニックデバイス」と題して5月1日に研究室公開を行いました。
ポスター展示や試料の展示等を行い、学生、社会人の方々に見学頂きました。

2017年4月28日

Dr. Harmand、Dr. Krygier 来研

フランス・パリ第6大学(UPMC)よりDr. Marion Harmand、アメリカ・ローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)よりDr. Andy Krygier が 理化学研究所播磨事業所のSACLAで行われた共同実験の為に
来日しました。
実験参加後は阪大に場所を移して、夏に行われる予定の阪大での実験及び論文執筆に関して尾崎准教授らと打合せを行いました。

   

また、普段はドイツ・ヘルムホルツ-ドレスデン研究所にいるHARTLEY特任助教も
今回の実験と打合せの為、駆け付けました。

2017年4月18-21日

HEDS2017 参加報告

4月18-21日、パシフィコ横浜で開催されたHEDS2017にて兒玉研メンバーが参加し発表を行いました。
参加した田島君からは「レーザーにおける研究における現状と将来の展望に関する講演を4日にわたり聴講しました。 レーザー分野の研究において理解を深め、幅広い分野を学べてとても有意義な時間を過ごすことが出来ました」との事です。

   

<発表タイトル>
A. Faenov,
  "The effect of laser contrast on generation of highly charged Fe ions by ultra,
  - intense femtosecond laser pulses"
A. Zhidkov,
  "Laser-filament-induced discharges for electron wake field acceleration
  by PW class laser pulse"
T. Pikuz,
  "Testing micrometric radiography platform based on LiF X-ray crystal detector
  and picosecond laser produced plasma X-ray source
  for investigation of the Rayleigh-Taylor instabilities developing in the solid"
T. Hosokai,
  "Staging LWFA aiming for repeatable GeV-class accelerator"
K. Sueda,
  "Applications of few-optical cycle pulses to laser-driven particle acceleration"
S. Masuda,
  "Characterization of Intense Laser Pulse Based on Laser-Electron Beam Interaction"
Z. Jin,
  "Distortion Reduction by Introducing an Initial Birefringence
  in Intense Terahertz Time-Domain Spectroscopy System"
H. Nakamura,
  "Study on interferometry of plasma wakefield by using 3D Particle in Cell simulation"
T. Otsuka,
  "Recent status of platform for multi-stage laser wakefield acceleration"
N. Pathak,
  "Characterization of self-injection of electrons in LWFA using chirped laser pulses"
J. Ogino,
  "Twin high power laser system for staging laser wakefield acceleration"
Y. Sakai,
  "Scaled Experiments on Bunch Compression for High Power Ion Accelerators"
T. Fukuda,
  "Terahertz Radiation from Laser Created Plasma by Applying a Transverse Static Electric Field"
M. Yano,
  "Ion motion effects on the interaction of PW class laser pulses and underdense plasmas"
D. Oumbarek Espinos,
  "Studies on the COXINEL transport line: strong focusing
  with permanent magnet quadrupoles"
A. Ueno,
  "Study on Laser wake-field acceleration aiming for ultra-fast diffraction imaging"
H. Toran,
  "Study on laser wake field acceleration for stable multi-GeV electron beam generation"
S. Tajima,
  "Numerical Calculation of High-intensity Terahertz Radiation Generation
  by Laser-solid Interaction"

2017年4月7日

兒玉先生 大阪大学栄誉教授に

兒玉先生が、大阪大学で平成29年度から始まった新たな表彰制度である「大阪大学栄誉教授(Osaka University Distinguished Professor)」を付与されました。
付与式が4月7日(金)に大阪大学本部で行われました。 ※阪大HPでの紹介は コチラ(阪大HP)


集合写真_前列左端が兒玉先生                                栄誉教授の証として授与された盾

2017年4月4日

特別研究生Drissさん来日、梅田悠平さん着任。

フランスから特別研究生としてDriss Oumbarek Espinos さんが来日されました。
5か月間研究生として滞在予定です。


      私はスペインで生まれた.
      2010からパリに住んでる.
      UPMC, la SorbonneとParis-Saclay université の大学生です.
      趣味はピアノ, スケボー,描くこととサッカーです.
      よろしくお願いします.

      

また、新しく特任研究員(常勤)として梅田悠平さんが着任されました。
広島大学博士課程在学中から、共同研究の為に阪大にも来られていましたがこれからは尾崎先生の元で一緒に研究を進める兒玉研のメンバーとなります。


      こんにちは、梅田悠平です。
      今年の三月に広島大学を卒業し、四月から大阪に越してきました。
      広島出身ですが、ジャイアンツファンです。 甲子園で野球を観る事と、
      お好み焼き(関西風)・たこ焼きを食べる事が楽しみです。 よろしくお願いします。

©2015 Kodama Laboratory