2024年11月15-20日

European XFEL 実験参加レポート

11月15-20日に、ドイツのEuropean XFELにて行われた実験に兒玉研からAlexisとM1山本が参加しました。以下、コメントです。

M1山本
11月15日から11月20日にかけて、ドイツ国ハンブルクにあるX線自由電子レーザー施設で行われた、オックスフォード大学の研究チームが主導する、X線回折計測とVISER計測を用いた鉄酸化物の衝撃圧縮実験に参加しました。主に私はX線回折データを、一緒に兒玉研から参加したAlexisはVISERデータをその場で解析し、ショットごとのパラメータを決定する手伝いをしました。1時間あたり10ショットを超えるペースでショットしながら、解析と議論を同時に進行する、研究チームの優秀さを感じました。合計約530ショットし、大変満足のいくデータが得られました。
実験中はチームメンバーと共に昼食と晩御飯を食べました。主に実験施設内にある食堂を利用しましたが、ピザのデリバリーを頼んだり、スーパーまで車で買い出しに行ったりもしました。食事中は皆リラックスしており、様々なお話を聞くことができました。
初日は担当シフト時間まで、EuXFEL内を歩き回り、様々な設備を見ることができました。シフト時間内では、EuXFELのチャンバーを見る機会があり、様々質問しながら見学することができました。
二日目は自分の担当シフト時間まで余裕があったので、タクシーを使い一人でハンブルクの中心部まで観光しに行きました。生憎の雨でしたが、初めてヨーロッパに訪れたこともあり、昼食も食べずにひたすら歩き回りました。
最終日は早朝に実験が終わり、もう一度一人で中心地を観光しました。午後からAlexisも合流して、ハンブルクのハンバーガーを食べに行きました。
初めて日本人が一人もいない環境で生活しましたが、一緒に実験した研究チームの方々が気を遣ってくださり、始終楽しく過ごすことができました。より自分の感情を伝えるために実践的な英語を勉強したい、と思えるいい機会にもなりました。もしまた機会があれば、研究者として知識面でも言語面でも議論できるようになりたいと思います。

2024年11月13-15日

第65回高圧討論会 参加報告

11月13-15日に、岩手県、いわて県民情報センターアイーナにて、第65回高圧討論会が開催され、兒玉研メンバーが発表を行いました。以下、参加した学生のコメントです。

D2村山
「高温高圧状態のC–H–O超イオン相における水素拡散の異方性」というタイトルでポスター発表を行いました。この研究は、氷惑星内部状態の水素-炭素-酸素 3元系の相の超イオン伝導体中を拡散する水素の輸送特性を第一原理分子動力学法で調べた計算結果になります。今年は、氷惑星を研究する学生が数人参加されており、その方々と懇親会で議論を行いました。さらに、この3元系の結晶構造を実験で実証するためのミーティングも阪大極セの榮永さんと竹歳で行い、有意義な会議になりました。

D2大倉
ポスターで発表を行いました。初めての高圧討論会でしたが私のポスターを聞きにきてくださった方々と自身の研究についてアドバイスやコメントをいただきたくさんの議論が出来ました。また国内の高圧実験の最先端の発表を聴講し良い刺激を受けました。

M2坂口
今回が初めての口頭発表でした。衝撃圧縮のセッションではなく材料科学のセッションでの発表で、普段とは違う角度での議論が出来、大変勉強になりました。

M1竹歳
去年ポスターで報告した研究の進捗を今回は口頭で発表しました。発表の質疑では、XRDの結果について有意義なアドバイスをもらいました。今後に活かしていきます。

M1山形
初の口頭発表で緊張しましたが、練習通りに発表できたと思います。発表に対するコメントや、ダイヤモンドの三重点に関する発表などを聞くことができ、有意義な学会となりました。




<発表タイトル>
村山 大輔, Poster,
  "高温高圧状態のC–H–O超イオン相における水素拡散の異方性"
大倉 大佑, Poster,
  "レーザー衝撃圧縮による鉄水素化物の合成"
坂口 怜生, Oral,
  "リリーシングの制御によるロンズデーライトの保存に関する研究"
山形 直毅, Oral,
  "XFELを用いたダイヤモンドのレーザー駆動反響ショック実験"
竹歳 加偉, Oral,
  "アンモニアボランの衝撃圧縮実験と金属水素の状態に関する検討"

2024年11月11-14日

Q-Basis2024 参加報告

11月11-14日に、大阪大学、産業科学研究所にて、Q-Basis2024が開催され、兒玉研メンバーが発表を行いました。

D3 K. Rani
I attended the Quantum Beam Application for Sciences and Applications 2024. I made a poster presentation entitled, “Prediction of the Laser Absorption Threshold Using Hybrid Deep Learning Model”. This paper presented a novel approach utilizing a hybrid deep learning model for predicting laser absorption threshold in the laser processing of metals. The results demonstrate that the hybrid CNN-MLP model achieves superior accuracy compared to other models, highlighting its effectiveness in capturing the intricate relationships between laser irradiation patterns, intensity levels, and the resulting surface condition. This conference allowed me to meet with Ishikawa Sensei, the Director of the QLEAP Flagship program (STELLA). I discussed with him and other QLEAP members whose work is related to my research. It was a meaningful meeting for me to discuss the potential of AI in different research sectors. Some companies have visited my poster and made some meaningful comments. They are interested in my research.





<発表タイトル>
Konika Rani, Poster,
  "Prediction of the Laser Absorption Threshold Using Hybrid Deep Learning Model"

2024年10月19-21日

Spring-8 実験レポート

10月19-21日に理化学研究所のSpring-8で実験を行いました。以下、参加した学生のコメントです。

M2太田
前回とは違う配置でターゲットに照射したため、アライメントに苦労しましたが、丁寧に確認しながら実験することができたので良かったです。

2024年11月3日

アジア物理学会プラズマ分科会 参加報告

11月3-8日に、マレーシアにて開催された、アジア物理学会プラズマ分科会(AAPPS-DPP2024)で、尾崎准教授が発表を行いました。


尾崎准教授
マレーシア マラッカで開催されたアジア物理学会プラズマ分科会の会議に参加して、Dynamic high-pressure research using intense photon beamsというタイトルでプレナリー講演を行ってきました。
多くの人が楽しんで聞いてくれたのではないかと思います。
レーザープラズマ分野のレベルが高く私自身も刺激を受けました。
公園の中を流れる運河に普通にオオトカゲがいて驚きました。

2024年10月18日

GEKKO準備中

来るGEKKO実験に向けて、光学系のアライメントやターゲット作成を進めています。

2024年10月12日

D2村山 日本物理学会学生優秀発表賞受賞


D2村山が日本物理学会第79回年次大会で発表した、"第一原理分子動力学法に基づく巨大氷惑星内部環境の炭素―水素―酸素3元系の輸送特性"で日本物理学会学生優秀発表賞を領域6で受賞しました。

2024年10月8-10日

SACLA実験 参加報告

10月8-10日に、理化学研究所のSACLAで行われた実験に兒玉研メンバーが参加しました。

2024年9月16-19日

日本物理学会2024秋 参加報告

9月16-19日に、北海道大学にて日本物理学会第79回年次大会が開催され、兒玉研からD2村山が口頭発表をしました。以下コメントです。

D2村山
「第一原理分子動力学法に基づく巨大氷惑星内部環境の炭素–水素–酸素3元系の輸送特性」についての口頭発表を領域6(液体金属)で行いました。この学会は、北海道大学札幌キャンパスで行われました。私の研究内容は、第一原理分子動力学法を用いてCHO 3元系で現れる新規の超イオン伝導体内部の水素の輸送特性を評価した計算結果になります。ここで議論したことを論文執筆にいかしていきます。

<発表タイトル>
村山 大輔, Oral,
  "第一原理分子動力学法に基づく巨大氷惑星内部環境の炭素–水素–酸素3元系の輸送特性"

2024年9月4-6日

JASIS2024 参加報告

9月4-6日に、幕張メッセにて最先端科学・分析システム&ソリューション展が開催され、同展示会のセミナーで尾崎准教授が発表を行いました。

2024年8月9日

オープンキャンパス 研究室公開

8月9日に、オープンキャンパスが行われ、兒玉研では研究内容をポスター形式で発表しました。半年後に受験を控えた高校生も数多く来訪されました。勉強ガンバ!

2024年7月29日-8月2日

ローレンスリバモア国立研究所 実験レポート

7月29-8月2日に、アメリカ、ローレンスリバモア国立研究所(LLNL)での実験に、兒玉研から尾崎准教授とM1中西が参加しました。以下、コメントです。

M1中西
7/29〜8/2にかけてLawrence Livermore National Laboratory(LLNL)のJupiter Laser facilityでの実験に参加しました。主に、スタンフォード大学の片桐さんの高エントロピー合金の超高圧実験のお手伝いと、僕の隕石物質の超高圧実験を行いました。自分ができるベストを尽くし、良好なデータが得られたと思います。
7/31には、LLNLにある世界最大のレーザー施設NIFの見学ツアーに参加することができました。前日にNIFで実験があった影響で、チャンバーを見ることはできませんでしたが、Laser BAYを見て、NIFの壮大さを体感することができました。ツアーガイドの人の英語は半分も分かりませんでしたが、とにかく凄いということだけは分かりました。
夜にはJon EggertやIvan Oleynik、Marius Millot等、ショック分野の有名人が集った飲み会に参加しました。僕は英語が全然話せなかったので、彼らとは二言三言交わすだけに留まりましたが、Amyとはなんとかたくさん話すことができました。英語さえ話せれば、彼らに研究のことについて話せたのですが、そこだけは非常に心残りです。
実験終わりに20オンスの肉を完食しました。胃袋だけはアメリカでも通用することを見せつけることができました。
実験が早く終わった影響で時間があいたので、ホテルからヒンドゥーの寺院まで散歩しに行きました。途中でカリフォルニアの街並みを眺めることができました。
初めてのアメリカ生活で、不安と緊張がかなり大きかったですが、一緒に実験をしていたスタンフォード大学のAnirudhのサポートもあり、非常に刺激的で楽しいアメリカ生活になりました。彼とはまたどこかの実験で会う機会があると思うので、それまでに英語をしっかり練習しておこうと思います。

2024年7月14-19日

ゴードン会議 参加レポート

7月14-19日に、アメリカ、ニューハンプシャー州で行われたGordon Research Conference (Research at High Pressure)に兒玉研メンバーが参加しました。
ゴードン会議はサイエンスでは権威ある国際会議の一つとして知られており、高圧分野でも有名な研究者が数多く参加され盛り上がりを見せていました。
兒玉研からはD2村山とM1竹歳がポスター発表を行いました。
以下、参加メンバーのレポートです。

D2村山
2024年7月14日から19日にかけて、ニューハンプシャー州のホルダーネススクールでGRC2024のResearch at High Pressureに参加しました。これは、高圧研究を中心とし、まだアクセプトされていない最新の研究を発表する会議になります。私は、”Transport property of the C–H–O ternary system under high temperature and pressure conditions”のタイトルでポスター発表を行いました。この研究は、高温高圧状態で炭素-水素-酸素の3元系が混合状態を形成した際の水素の拡散機構を明らかにしたものになります。ポスター発表では、氷惑星を専門とする研究者と氷惑星の内部構造に関する議論を行いました。ネイティブの早い英語を聞き取るのが難しい場面もありましたが、機械学習ポテンシャルを用いたCH系のシミュレーション研究やCHNO系のショック実験などの新しい結果を聞くことができ、意義のある会議になりました。

M1竹歳
まず初めに、権威あるゴードン会議に参加できたことを嬉しく思います。この会議では口頭発表はもちろん、ポスターでも多くの有名研究者が発表をしており議論しやすい環境でした。また、参加者は未発表の報告をすることになっているため、世界の最前線を肌で感じることができました。自分はレーザー衝撃圧縮されたアンモニアボラン内部の金属水素と他元素のふるまいについてポスターで報告し、レーザーショックや水素の高エネルギー密度研究の権威者が聴きに来てくださり、大変有意義な議論ができました。いつパブリッシュするのか?という質問も複数あり、早く論文で報告したいと思います。



会場のホルダーネススクール


ビリヤードに興じる尾崎准教授(左)とM1竹歳(中央)


卓球に興じるD2村山(手前の台、右奥)


M1竹歳(左)と阪大極セ佐々木さん(右)のラリー


会議期間中に行われたTPa対GPaサッカー


最終日の集合写真。左から、D2村山、阪大極セ佐々木さん、東工大太田さん、尾崎准教授、M1竹歳、東工大石澤さん。


<発表タイトル>
D. Murayama, Poster,
  "Transport property of the C–H–O ternary system under high temperature and pressure conditions"
K. Taketoshi, Poster,
  "Laser Shock Compression of Ammonia Borane"

2024年6月25-7月1日

SACLA 実験レポート

6月25-7月1日に、理化学研究所のSACLAにて実験を行いました。
前半戦は研究員のAlexisのビームタイムで、その場X線発光分光、X線散乱分光実験を行い、後半戦では炭素材料などの超高圧その場X線回折実験を行いました。
以下、参加したメンバーのコメントです。

PD Alexis
The SACLA experiment was particular because using spectrometers as a new diagnostic for measuring electronic change during shock compression.
Indeed, a long preparation time has been done before to install them with Kohdai Yamamoto and Tatiana Pikuz. Then during beamtime, overseas collaborators from France and the U.K. joined the experiment and worked together with master and B4 students, who did a very nice job day and night, with the laser operator.
In the end, we achieve very good results thanks to the contribution of everyone.
M1山本
十日間とすごく長い実験でしたが、意味のあるデータも得られ、大変価値のある実験でした。
M1山形
実験設計やターゲット作成に加え、実験中もトラブルがあり大変でしたが、無事に終えることができて良かったです。

2024年6月17-20日

SPring-8 実験レポート

6月17-20日に、理化学研究所のSPring-8で実験を行いました。以下、参加した学生のコメントです。

D1大倉
初めてSPring-8の実験に参加しました。今回は自分の実験サンプルがあり緊張しましたが、無事終えることができてよかったです。
M2太田
前回の経験を糧に実験をスムーズに行うことが出来て良かったです。

2024年6月5-6日

光・量子ビーム科学合同シンポジウム2024 参加報告

6月5-6日に、関西光量子科学研究所にて光・量子ビーム科学合同シンポジウム2024が開催され、
6日のポスター発表で兒玉研メンバーが発表を行いました。





<発表タイトル>
山形 直毅, Poster,
  "Grain size effects on material properties under nanosecond shock compression"
竹歳 加偉, Poster,
  "LASER DAC Hybrid Compression Experiment on High Temperature Superconducting Hydrogen Sulfide"

2024年5月30日

FiMEC seminar

5月30日にNicholas Hartleyが兒玉研に来訪し、FiMEC seminarで発表を行いました。

2024年5月25-31日

日本地球惑星科学連合2024年大会 参加報告

5月25-31日に、幕張メッセにて日本地球惑星科学連合2024年大会が開催され、
M1中西がポスター発表を行いました。 以下M1中西のコメントです。

M1中西
隕石や鉱物に詳しい方達がたくさん聞きに来てくださり、色々な意見もいただけて大変貴重な時間を過ごせました。





<発表タイトル>
中西 悠輔, Poster,
  "コンドライトタイプAllende隕石に関するレーザーショック超高圧実験"

2024年5月24-27日

SACLA実験参加レポート

5月24-27日に、理化学研究所のSACLAでの実験に兒玉研のメンバーが参加しました。

2024年5月10日

兒玉研ボルダリング部活動報告

5月10日にグラビティリサーチ梅田にて、兒玉研メンバー数名でボルダリングをしました。難しい課題に対してどう登るか、熱い議論が交わされました。

2024年5月2日

いちょう祭 研究室公開

5月2日にいちょう祭が開催され、兒玉研究室では来訪者に研究内容についてポスター発表を行いました。

2024年4月22-26日

OPIC2024 参加報告

4月22-26日、パシフィコ横浜にてOPIC2024が開催され、
OPICの下で行われたHEDS2024、SLPC2024にて兒玉研メンバーがポスター発表を行いました。
以下、D2村山のレポートです。

D2村山
4/22(月)から4/26(金)にかけてパシフィコ横浜でOPIC2024が行われ、HEDS2024グループとして参加しました。この国際会議は、高エネルギー密度科学に関する内容になります。私は、”Ab initio molecular dynamics simulations of CH4 and H2S mixture at planetary interior conditions”のタイトルでポスター発表を行いました。この研究結果は、低圧と高圧で硫化水素のメタンに対する効果が逆転するということを示しています。ポスター発表時には、時間依存の密度汎関数理論を用いてグラフェンとX線の相互作用を調べるという研究発表を聞くことができました。他分野に対する理解を深めることができ、有意義な会議となりました。





<発表タイトル>
D. Murayama, Poster,
  " Ab initio molecular dynamics simulations of CH4 and H2S mixture at planetary interior conditions"
K. Rani, Oral,
  " Prediction of the Laser Absorption Threshold Using Deep MLP-CNN Model in Laser Cleaning"

2024年4月16-22日

SACLA 実験レポート

4月16-22日に、理化学研究所のSACLAでの実験に兒玉研メンバーが参加しました。不均質物質中の衝撃伝搬の様子を観察できるラジオグラフ実験が前半戦で実施され、後半戦では、層状物質や炭素化合物、水素化合物のその場XRD観察実験などを行いました。以下、M1中西のコメントです。

M1中西
先輩がいない中で実験をするのは初めてでしたが、なんとか実験を終えることができてよかったです。





2024年4月5日

SACLAミーティング&お花見

再来週に迫ったSACLA実験のミーティングを行った後にお花見をしました。研究員のAlexisは今日が誕生日でした。おめでとう!

2024年4月1日

新メンバー加入

新年度を迎えB4が4名:岩本君・加藤君・西谷君・藤田君、M1が1名:山本君が新たに兒玉研究室に配属されました。
メンバー」の ページで紹介しています。

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